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映画を観た記録

映画の感想を書きます

海街diary

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日本人の生活の記憶を膨大に集めて再構成したような映画

 

 


こういう人たちいる… こういう場所ある… こういうものゴマンと見て生きてきたわ…

の連続で「この映画出オチじゃん!」と開始10分で思わされた。

 

姉妹の住んでる古民家内部のアイテムが、昭和生まれの心を全力でくすぐってくる。
それは「古民家暮らしをするおしゃれ女子たちのイマドキな生活」みたいなくすぐり方ではなく、完全に「実家」「ばーちゃんち」「近所の家」という方向性。

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女優陣が美しい人ばかりだから目くらましになってるけど、よく見ると実家アイテムがそこらじゅうに散りばめられていて心底クラクラしてくる…。
夏帆の左手にあるこのポット置き… どこの家にもあったがどこで売ってるのか全然わからないこの代物や、綾瀬はるかの奥の壁にかけられてるハガキ入れ?ウォールポケット?何て呼べばいいのかよく分からないあの代物とか。出てくる虫がGじゃなくてカマドウマなのもポイント高い。あと絶対この家すごい独特な匂いがすると思う。

 

茶の間以外でも実家あるあるなものが登場しすぎていて「はあ〜〜〜???」とため息が出た。

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パロマ的給湯器とか、どこの家にもなぜかある金色の鍋とかS字フックとかさあ…
いったい誰があの家の内部をあそこまで作り上げたのだろう。昭和濃度が高すぎて執念を感じる。

 

モノについては他にもまだまだ山ほど出てくるが、人についても同じことを思った。 

姉妹を始めほとんど全員に対して「こんな人いたなー」「友達に似てるなー」という気持ちになってしまい、自分の思い出の中の今まで会ったことのある人たちが、記憶のかなたからスーッ…と蘇ってきて登場人物たちの姿に重なってしょうがなかった。

 

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たいしたあれじゃないんだけどさぁ」と彼氏に話かける長澤まさみ

「あれ」という言葉を、説明を省く目的で多用する会話が成立するのはうちの田舎だけじゃなかったのか…と戦慄した。
その後も
「バイト代入ったらすぐあれするから」
「佳乃や千佳だってちゃんとあれしてきたんだし」
「すぐあれしなくていいから
と、「あれ」「あれ」「あれ」…  もしかして知らなかっただけで日本中でこうなのか

 

とにかく、こんな感じで親近感だらけの映画だったので、ストーリーを楽しむというよりは、正直映画を通して自分の思い出と対話してるような不思議な2時間を過ごした感じがある。 

 

親しい人々やモノたちの膨大な数の記憶の断片が、もンっ………のすごくたくさん集まってモザイク模様を形成し、この「海街diary」という映画を作っているんだろう。。