映画を観た記録

映画の感想を書きます

マーシュランド(La Isla Minima)

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雨の決戦っていいよね、七人の侍を思い出した

 

 

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冒頭、こんな脳髄みたいな風景を撮った航空写真と頭に低く響く音楽が不穏な空気を醸し出して映画の幕開け。

二人の刑事が、スペインの田舎で起こった連続少女惨殺事件を追っているうちに、なんだかこんがらがった怪しい展開に…というサスペンス。

最後にはカラクリが暴かれてめでたしめでたしなのだが、よくある感じに謎が残って終わる。後味が悪いといえば悪い。
そのために色んなところで色んな解釈がされてるのだが、そういうのを読んで自分もいろいろ考えて、落ち着いた意見にたどり着いた。

 

フアンはやってない

フアン自身の過去が事件を引き寄せているかのように、次々に相似点ばかり見つかって本人も居心地が悪い。過去と折り合いがついてないからなおさら不安定になる。
それを可視化するように、劇中で幻想をみたりする。夢とうつつと幻想と過去とを行ったり来たりしてるんだろう。辛そう。

私は「なぜこんな偶然が?」というような引き寄せがあることを疑わないので、フアンの過去と現在の事件の類似みたいな説明のつかないことって実際にあると思う。

 

「やったかもしれないし、やってないかもしれない」という余地を残してるところが憎い、というか上手いというかこの映画を簡単に忘れられないものにしてる。
全てがまるっと解決してよかったよかった、だと人はすぐに忘れてしまうだろう。

 

ちなみに風景がとても美しくて感動したので、 その意味でも忘れ難い映画でした。

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