映画を観た記録

映画の感想を書きます

The Walk

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すでに2Dで一度観ていたけれど、3Dで観たらどんな感じだろと思って劇場に行ってきた。

 

まあ普通に面白いのだが、じゃあもの凄く面白いかといったらちょっとよくわからない映画。
JGL主演じゃなかったらきっと観なかっただろう…そんな感じの映画。
 

パリでのパートがちょっとダルいのと、「のだめ」や「まれ」的な不思議さんを彷彿とさせるフィリップの行動がヤベェ~と思って観ていた。

だいたいフィリップはどーしてそこまで綱渡りがしたいねんと最初は疑問しかなかったが、あるシーンを観ていたら自分なりに「なるほど、、」と理解できた瞬間があった。

タワーのてっぺんでの作業中、仲間が次々と無理無理言って離脱していく中で、なんとか彼らをなだめすかしながらワイヤーを張りつづけているフィリップ
当初想定していた計画は崩れているが、とにかくやるしかない状態のフィリップ。
あとには引けないフィリップ

そんな様子を見ていたら

「誰もついてきてくれなくても、どんなに荒唐無稽であっても、自分で始めたことは自分で終わらせなければならない」

これがメッセージなんだなーと、ふと、突然に思った。思ったというか降ってきた。
誰にでも当てはまることで、ワイヤーはそれぞれの行く道というメタファー。
勝手に変換して勝手に感動してました。

「人の恐怖が伝染して、自分に悪い影響をもたらす」ということを知っているフィリップが、説得のために「ワイヤーをきちんと張れなかったら」とか「危険そうだったら止める」などなどネガティブワードを口にする。
本人も心のどこかで怖いって思ってるけど(アニーにはちょっと打ち明けた)、それを口に出してしまうと現実味を持ってしまうからそんなこと言うな!危ない!とハラハラした。観るの二度目なのに。

そこから立て直す精神力はすごいね。
物理的な障害の他に、自分の集中や精神統一を乱すものとの戦いもあるのかと、フィリップの苦労に同情していた。
しかしこれが「自分で行くと決めた道」を進むってことなんだなとしみじみ。


他にもタワーに上ってからは結構印象的なシーンが多かった。

「ワイヤーが僕をサポートしてくれる」「タワーがワイヤーをサポートしてくれる」
「だから僕はそれらに敬意を表するんだ」
という一連のくだりはともて良かった。かなりグッときた。
なにかその道を究めた人たち(例えば職人だったりアスリートだったり音楽家だったり)って、こういうこと言うよね。
目に見えないものとも交信しだすっていうか…

南側のビルに戻るときも「タワーが僕を呼んでいる」と言ってまた歩き出すし、(この時のBGM「エリーゼのために」は最高だった)
集中している人の見ている・聞いている・感じている世界ってスゲーナと思わせられた。
フィリップの友達のカメラマンのごとく感動していた(髪を掻きむしってアハハと笑うしかない状態)。

冒頭がだるかった分、後半はとても楽しめた。
終わり方も少し悲しい感じがあって、それもリアルでいい。
大きな目標を成し遂げたそのあとは何があるのか? そんなテーマがあった。とくにアニー。
それに、WTC を実際に目にしたことがある人だったらまた違った感想を持ちそう。


「手汗がすごい」とか「高所恐怖症には辛い」などなどと話題になってた3Dの効果は、自分的にはそんな風には感じなかった。いつもの奥行き感。怖いっていうよりむしろNYの夜景や朝の風景がとても綺麗でそれが良かった。

映画公開前って、前評判がうるさいしメディアの煽りが結構あるけど、自分に当てはまるかわからない。
だから自分で実際に観るまでは、そういういらない先入観をもらわないようにしようと改めて思った。
今回、「3Dがすごい」って評判聞きすぎてたが、自分としては良かったのは3Dじゃなかった。


間をあまり空けずに同じ映画を二回見ると、こんな風に色々考えが湧いて出くるとわかったのも良い点。
つまらないところがあっても面白いところも必ずあるし、いつでもそれを1000%面白がろうということを思えたのも良い点。

というわけで素敵な映画でした。