映画を観た記録

映画の感想を書きます

Mysterious Skin

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★★★★☆
JGLがすごい

JGLの一挙手一投足に目を奪われっぱなしの映画だった。

JGL演じるニールは、なんて形容したらいいのかわからないが圧倒的にいろんなものを超越して存在してた。
いろんなものとは何か?それもうまく説明できないが、とにかくああやってウロっとしてるだけですぐに男が寄ってくるくらい生き物としてチャームを常に放ち続けていた。なんだろ…「生命がある時期に発散するものすごいきらめき」?
「かっこいい」じゃないし「かわいい」でもない。「イケメン」とかそういうチャラい単語は全くふさわしくない。
「美しい」って感じではないんだけど、だからといって「美しくない」ということではないが「美しい以上」。
とにかくこういう人間の容姿や雰囲気を褒める形容詞の全てを包含した状態で映画の中にいました。

こんな「美しい以上」の存在が、そこらの有象無象のおっさんらとセックスしてるシーンを見ていると、人間の業やら悲哀感やらが半端なく襲ってきて悲しくなってた。
なぜおっさんは若い男(女でもいいが)を求めるのか?
下に敷かれる若いJGLを見ていたら、その気持ちが何となくわかったような気がした。
おっさんたちは、「生命のきらめき」を持った存在から少しでもパワーをもらいたいんだなと…。肉体にベタベタ触ることで「美しさ」に少しでも近づいてタッチしていたいんだなと…。
セックスするだけなら口の中に指突っ込まなくてもいいし、平たい胸を揉んだりしなくていいだろうに、なんだかそういうJGLに対しての愛しげな仕草が悲しみを誘うね。

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冒頭のJGL。目線や仕草がいちいち危うい。


性的虐待ダメ絶対というメッセージはシンプルだが、見せ方が凝っていて良かった。
過去の出来事が忘れられずに強迫的に意識的に男に体を売るようになったニールと、逆にそのショッキングな体験を忘れ去るために宇宙人にアブダクションされたと思い込もうとしているブライアン。大人のちょっとした不真面目な欲求が人の人生をこんなに変えてしまうのだなあとコーチにムカつきを覚えた。(ちょっとフレディマーキュリーリスペクトみたいな風貌もムカつきの上塗り)

人は悲しすぎる記憶をどうにか処理して生きていかなければいけない、ということで青少年が苦労をしていた。
宇宙人でもなんでもいいけど、ブライアンのように忘れてる方が楽だよな。
ニールの10年間が非常に不憫。

あと、JGLって細かいところがいちいち上手いよなーと実に感心しながら観てた。
女友達のウェンディのうちの冷蔵庫を開けて食べ物を探してるシーンで、ハムを見つけて、食べれるかな?って感じで匂いを嗅いでから口に入れるんだけど、ああいうのって自分で考えてやってんのだろうか。
ものっっすごい人間っぽく、日常を生きてる感じがして「すっごい良い!」と瞬間的に思った。ちょっとしたことだけど…

ゲイセックスシーンもあるのであんまり誰彼構わずオススメできる映画じゃないけど、JGLが好きな人は観るべき。